屋根・外壁塗装の仕上げに差が出る、下地を整える工程とは?
「女性のメイクは下地が大切」とよくいわれていますが、実は塗装においても同じようなことがいえます。高価で高性能な塗料を選んだとしても、下地処理が疎かであれば、塗料の浮き・剥がれなどにつながり、塗料本来の性能を損なってしまうこととなります。
したがって住まいの塗り替え業者を選ぶ際は、下地処理の技術力もしっかり吟味しないと後々大変なことになるのです。
「下地処理」とはどのようなことをするのでしょうか?一緒に見ていきましょう。
塗装の仕上がりに差が出る下地処理
下地処理とは、外壁や屋根などの塗装を施す面をきれいに整える作業のことで、塗料を塗る前に行われます。下地処理の質によって塗装の出来栄えが決定すると言っても過言ではありません。また、下地処理は外観の見栄えを決定付けるだけではなく、塗料の耐久性や性能を存分発揮できるかどうかにも大きく関わってくる作業です。「塗装において、下地処理こそが最も重要な作業である」という業者も少なくありません。
具体的にはどんなことをするの?
それでは具体的に下地処理ではどのような作業を行うのでしょうか。ここでは下地処理の工程について、建材や症状別に、一般的に行われる作業をご紹介します。ただし、外壁材や屋根材の種類によってはまた違った作業を行ったり、作業手順が多少前後したりする場合があります。
・高圧洗浄
下地処理の工程でまず初めに行うのは、高圧洗浄です。外壁や屋根、外壁材の種類などによらず、どのような塗装工事でも最初に行われる作業です。外壁や屋根に付着したホコリ・コケ・チョーキングの粉などを、高圧洗浄機を用いて洗い流していきます。作業時間は半日から丸一日ほどで、高圧洗浄後は気候条件によって24~48時間ほど乾燥させます。
・モルタル
ザラザラとした手触りのモルタル壁では、クラック(ひび割れ)の発生が多く見受けられるので、クラック箇所は、シーリング剤やパテで下地処理として補強します。また、付着物や汚れ、油膜の浮きなどを除去したり、欠損箇所には樹脂モルタルなどで補強したりといった下地処理を行います。
・サイディング
サイディング壁は、現在一般的に最も採用されている外壁ですが、ボードの継ぎ目で使用するゴム製のシーリングが劣化によって割れてしまっていることが多いです。そのため下地処理としては、シーリングの打ち替え・打ち増しがメインの作業となります。他にもクラック箇所にはパテで補修したり、浮いた塗膜を剥がしたりといった下地処理を行います。